前回に引き続いて、TRNSYSで室外側日射吸収率を変えて違いをみてみよう~♪の巻。
建物形状は下図の形で、1Fの南壁の一部、色を変える。
躯体の構成は、床と天井のみ断熱材あり。以下、計算条件(ざっくり)。
- 開口部がない空間、外壁は黒をベースに南壁の一部を白
- ゾーン1Fの床と天井:断熱材あり、外壁:断熱材なし
- 基礎と小屋裏の壁、屋根、基礎床:断熱材なし
- 気象データはEAアメダス東京の東京95年版
- 換気回数は0.5回/hr
- 家具なし、室内発生熱なし
南壁の室内側表面温度を年間で表示してみた。
グラフの青線は黒壁、ピンクの線が白壁の内表面温度です。
- 2つの壁はともに日中の温度差が大きい
- 見えづらいけど、夜間はあまり変わらない
- 黒白の壁の内表面温度差は太陽高度が低い冬に特に大きく、太陽高度が高い夏は小さい
- 黒白の壁の内表面温度差は最大で11.24℃。(12/16の13:00)
- 寒い時期、夜間0℃を割り込んでいる
次は、1F壁に断熱材を入れてみた場合。
壁に断熱材が入っていない場合の上のグラフと、断熱が入っているグラフを比べると、
- 年間を通して、内表面温度の一日の温度差は小さくなっている
- 黒白の内表面温度差も小さくなっている
- 黒白の壁の内表面温度差は最大で1.42℃(12/19の13:00)
- 寒い時期、夜間0℃を割り込まない
断熱材がしっかり入っていると、色の違いによる差は小さくなるから、好きな外壁の色にできていいかも~。
まぁ、比較のために日射吸収率を0.1と0.9と極端な値にしていること、実際には窓があったり、家具が壁側には配置されていたりするので、 もうちょっと違う感じだろうけど、日射吸収率も条件によっては効いてきますよー!ってことで。
というわけで、今日のTRNSYSのTIPSはこちら♪
★アウトプットの設定
表面温度の算出は、環境工学系日記のこのページをどうぞー。
以上、over!!
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